東南アジア最高峰キナバル山に登る!
登山第一日(前半)
[Japanese only]
2002年7月20日。5:00am 起床。目覚めた Kanao は部屋のカーテンを開ける。この部屋はホテルの南東に面しているのだ。薄明の中、街の景色の向こうに幾つもの頂きを持つテーブルのような山が見える。「???」。「あれがキナバル山???」。
タイとの国境付近の旅行社に貼ってあったポスターの、あのマッターホルンのような山は何処へ行ったのだろう?どうやら、キナバル山は三角形の山ではなく、台形の上にマッターホルンのような「トゲ」が生えた山らしい。ううむ。大分、イメージと違う。
しばし部屋でストレッチングをし、ホテルのダイニングで朝食。フロントに荷物を預け、ザックだけ持って 6:20am 迎えのバンに乗る。登山口のあるキナバル国立公園までドライブだ。ここには登山以外にもハイキングコースや温泉などがある。世界一大きい花、フラレシアを見に来る人たちもいる。迎えのバンは他のホテルにも寄って、こういった観光目的の客を乗せていく。
(私信:ロビー様。コピーを渡すと約束した当日の登山ペースの記録、果たさず、すみません。このページに記載しますので、勘弁してください。)
バンに乗ること小一時間、山道に入っていた我々の視界が突然開け、眼前に威風堂々としたキナバル山が立ち現れる。山の北西からアプローチしているので、山は逆光の中に聳えている。ここでしばし休息。記念写真を撮りながら、思いは既に山の上に飛んでいる(写真右:プライバシー保護のため、ロビー氏とkanaoを逆光にて撮影しております(笑))。
またしばらく行くと、「休憩」と称してみやげ物屋が立ち並ぶ場所で停車。みやげ物屋と話ができているのだろうが、「こういうのは帰りにしてくれよな!」。こちらは山に登るんだ。早く登山口について、早く今晩宿泊する山小屋に着きたい。3時までには山小屋についておくのは山の鉄則だろうが!!…日本のね。それにここで土産なんぞ買っても、担いで上がるわけにいかないじゃないか。結局、何も買わずにキナバル自然公園に。
8:45am:キナバル自然公園事務所(写真下:左)に到着。で入山手続き。事務所の前から見たキナバル山は、快晴の深い青空に向かって聳える岩山だった(写真上)。白くて濃い雲が湧き上がる。「早く登ろう!ガスが昇る前に風景を見たい!」
事務所ではガイドを紹介される。まだ若いXX氏。キナバル山は入山の管理が厳しく、そしてガイド無しでの登山は許されていない。事務所から登山口に向かうバスに乗ると、「ポーターは要るか?」と聞かれる。「いや、このぐらいの荷物なら、自分で背負えると思う」。バスの中で今日の昼食と水、注意事項を記載した紙(日本語!!)と首から掛けるIDカードを渡される。このIDカードがちょっとカッコ良く(写真上:右)、「いよいよ日本で登って来た山とは次元の違う山に登るんだ」という気分がいやが上にも高まる。
そうそう、このオフィスの側に、これから上る登山道が記された大きな地図が掲げられている。ちょっと容量が大きいが、ご参考までに掲示する(写真下)。
登山口の手前には大きな木製の掲示板があり、多くの人たちの名前と時間が刻まれている。登山マラソンの成績だ。速い人はキナバル山山頂までの標高差2500mあまりをX時間強で駆け上がるらしい(←すみません、メモするのも撮影するのも忘れました)。人間技じゃない。このマラソンは年に一回開催されているそうだ。健脚に自信のある方は、試してみると良いだろう。御健闘をお祈りする。
9:24am いよいよ登山開始。登山口の門(Timpohon Gate)で入山登録(写真左)。遭難者が出ないよう、細心の注意を払っている。Kanao 達が登った前の年には、英国人の少女が霧の中ではぐれ、凍死する事故があったばかりだ。鉄製の門をくぐり抜け、歩き出した登山道は…何も変わったことは無い。日本の登山道とほとんど同じだ。登山口ですでに標高 1866m、そう暑くないし、清水は湧き出しているし、道は下手な日本の登山道よりよっぽど良く整備されているし。異国での登山という事で、身構えていたのだが、これは拍子抜け。